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●令和元(2019)年7月 サイパン調査 スタッフ日記

2019年7月4、5日

サイパン調査 スタッフ日記① 独立記念日のパレードに参加
 遺骨調査と合同慰霊祭を行うために、今年もサイパンに来ています。今年は、昭和19年7月9日にサイパン戦が終結してから75年の記念の年。その年に仏教・神道合わせて7人の宗教家と、会員・ご遺族、スタッフ合わせて20人以上が日本からサイパンに集まっています。(まだ増えます!)
 サイパンでは毎年7月4日に島一番のイベントの一つであるパレードが行われます。この日は米国の独立記念日(サイパンは米国自治領)で、また7月9日は日本の統治から解放された日であることから、それを記念する日です。今年は日本人会さんの神輿担ぎを空援隊がお手伝いさせて頂きました。また宗教家の方々も、装束で一緒に練り歩きました。


神輿の周りで、7月6日に開催する慰霊祭のチラシ撒きもしました


北マリアナ知事やサイパン市長の前で最後は三本締め

 7月5日は北マリアナ諸島副知事や、カトリックの司教を表敬訪問しました。そして、バンザイクリフとスーサイドクリフで、お経をあげて頂きました。


本来副知事はこの日お休み。私達のために登庁して下さいました。


カトリック教会チャラン・カノア教区長ライアン・ヒメネス司教と日本の宗教家の皆さん
来年は、キリスト教も一緒に合同慰霊祭をという話が出ています!


バンザイクリフでは米軍に追い詰められた多くの民間人が身を投げました。
その崖に向かってお経をあげて下さいました。

2019年7月6日

サイパン調査 スタッフ日記② 第4回合同慰霊祭
 神道・仏教合同での慰霊祭を開催し(国際宗教同志会後援)、サイパン戦で亡くなられた約5万6千人の日本人(民間人含む)、約3000人の米兵、地元の方々を追悼して頂きました。北マリアナ諸島副知事、サイパン市長、在サイパン総領事事務所長等が参列。また昨日訪問したキリスト教司教も参列され、慰霊祭後は、来年キリスト教も合同で慰霊祭を営んで頂けるというお話しも。
 雨季とは思えない青空が広がり、慰霊祭が始まると強い風が吹き始めました。サイパンだけでなく、先の大戦で亡くなられた各地の方々にも追悼の声、思いが届きますように、そんなことを思った慰霊祭でした。









2019年7月6、7日

サイパン調査 スタッフ日記③ 遺骨調査
 昨日の慰霊祭の後、洞窟で遺骨調査を行いました。24人の参加者の手と目で探したところ子供を含む約8体(推定)の遺骨を見つけました。亡くなられた方々を少しでも多く見つけようと、皆さん全身汗まみれなのも厭わず、大きい石をよけ、岩の下を懸命に探していました。


ほんの数時間前まで装束を着て慰霊祭を営んで下さった宗教家の方々も一緒に参加頂きました。



 また最終日の今日は、今年5月に新たに発見した洞窟を調査。垂直に下りる入り口は大変狭く、入るのに思わず躊躇しますが、最高齢の76歳の男性が真っ先に入ることを志望。その後に10人以上が続きました。内部は広く、3メートルほどの高さがあり、立って自由に歩き回れました。遺骨はありませんでしたが、戦時中ここを使っていた可能性があることを示す遺留品が若干見つかりました。
 調査をしても遺骨が見つからないことはままあります。遺骨がないことも含めて確認することを積み重ねて、遺骨のある場所を探すのが私たちが行っている遺骨調査です。その一部を昨日と今日で体験して頂きました。
 尚、調査場所を探してくれるのは現地協力者です。彼らが事前に歩き回って調査候補地を探してくれます。彼らの協力があってこそ私達は活動できます。今後もサイパンに足を運び、彼らと協力関係を構築できるように努めます。


入り口はとても狭い!


中は広い!



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